住民ディレクター事典

地方創生のヒント満載!!

人吉球磨の日経新聞社賞

人吉球磨広域行政組合は1996(平成8)年~98年にかけて、管内14市町村(当時)で住民ディレクター講座を開催しました。タイトルは情報化に対応する人材育成事業。当時としてはかなり先端的な先取り事業でした。戦略的には3年間は行政職員の人材育成をし、4年目から民間人育成に取り組みました。これは民間人が動く時に行政が理解し、サポートできないと地域全体での取り組みにならないからです。どの市町村にも3人は理解者がいることで民間人がスムーズに動ける体制を作るためで、3年間で合計45名の行政職員が受講しました。実際に4年目以降に民間人の講座が始まると見事に戦略は当たり、自信を持って行政がサポートし、積極的に企画会議や番組収録にも顔を出し、番組づくりが官民協働の現場となりました。この頃の受講生の感想を見ても、住民ディレクターの3原則以外は自由にできるので楽しい、面白いとうことがほぼ全員の動機になっています。また講座終了後の1999年には人吉球磨エリアでは見れない熊本市のケーブルテレビでの放送を毎月制作し続けました(『人吉球磨新発見伝』(30分番組)、熊本ケーブルネットワーク(JCN熊本)の「使えるTV」にて放映)。テレビでは見られないものの、VTRを温泉センターで見てもらったり、公民館で流すなど「ネットメディアの登場」がまだ想像もできない時代ならではの現場活動を産んだことも大きな地域活性化の成果でした。

 そしてこの動きが2003年、日本経済新聞社が始めた日経地域情報化大賞の日経新聞社賞を受賞し、人吉球磨の住民ディレクター活動はIT業界に広く認知されるきっかけとなりました。この時に受賞者を選ぶ側にいたのが(一社)八百万人の高橋明子事務局長です。この後は岸本と様々な活動を共にしながら東京だけでなく全国の住民ディレクター活動の活性化に取り組んでいきます。

 日経ネット 日経地域情報化大賞2003

日経地域情報化大賞人吉

http://www.nikkei.co.jp/riaward/2003/jusyou.html