住民ディレクター事典

地方創生のヒント満載!!

水害復興と佐用チャンネル

2009年8月

兵庫県佐用町ではケーブルテレビ開局準備中に住民ディレクター養成と番組を組み込みたいとの希望がありました。関西圏なので行政も民間も独自の上方漫才的なやりとりが得意で行政担当者と民間人の青年をメイン司会としてこの二人が集落を回って公開番組収録をすすめる手法で各集落を順次回りました。番組は好評でしたがこの集落回りは後に水害に見舞われた時に大きく役立つことになります。佐用チャンネルが普及していった平成21年の夏、集中豪雨による大水害が佐用町を襲い死者不明者21名、家屋などの全半壊、床上床下浸水 約1800戸などの膨大な被害を受けます。この時、集落回りをしてきた住民ディレクターのみなさんは自分たちのことがなんとかなると周囲の復旧や復興を手伝いながら、難しい映像記録も撮れるところは撮るなどしながら大水害の貴重な記録ビデオを残しました。当時は被災世帯の目が気になったり、不幸を撮影することに違和感を感じたものの復旧のため、復興のためにも記録は必要との前向きな姿勢で無理のない範囲で行いました。住民ディレクター番組を指導していた創始者岸本も東京から駆けつけ、しばらくは役場内にデスクをもらい記録と災害時の情報発信の陣頭指揮をとり年末までサポートを続けました。

そして年末には町民スタッフで侃々諤々の議論を経て町民自身の眼差しで水害を乗り越えるための特別番組を制作し、地域住民自らが復興に向けて積極的に放送を活用する身のある事例となりました。

さよっち SNS MOVIE「平成21年 台風第9号災害」 http://bit.ly/1Db4PgO

佐用

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